2026年9月16日

ニキビ跡の凹凸や毛穴、肌のハリ不足が気になり、「スキンケアだけでは改善が難しい」と感じている方もいるのではないでしょうか。こうした肌悩みに対する治療の一つとして注目されているのが「ニードルRF」です。
ニードルRFは、極細の針とRF(高周波)を組み合わせ、皮膚の内側に熱エネルギーを届ける美容医療です。ポテンツァなどの機器名で知られていますが、使用する機器やチップ、針を刺す深さ、出力によって治療目的は異なります。
今回は、ニードルRFの仕組みや期待できる効果、ダウンタイム、治療を受ける際の注意点について解説します。
ニードルRFとは?
ニードルRFとは、髪の毛よりも細い針を皮膚に刺入し、針先からRFと呼ばれる高周波エネルギーを照射する治療です。レーザーが光を利用するのに対し、RFは電気エネルギーによって皮膚組織に熱を発生させます。
皮膚に微細な針穴をつくると、それを修復しようとする創傷治癒反応が起こります。さらに、針先から真皮へ熱を加えることで、コラーゲンやエラスチンの産生・再構築を促します。この「針による刺激」と「RFによる熱作用」を同時に利用できることが、ニードルRFの特徴です。
ニードルRFは、主に次のような悩みに用いられます。
ニキビ跡や傷あとの凹凸
ニードルRFの代表的な適応が、皮膚の一部がへこんだ萎縮性のニキビ跡です。真皮に熱を加えてコラーゲンの再構築を促すことで、凹凸や肌質を少しずつなめらかにしていきます。
ニキビ跡にはローリング型、ボックスカー型、アイスピック型などがあり、形や深さによって適した治療が異なります。深い傷あとでは、サブシジョンやフラクショナルレーザーなど、別の治療との併用が検討されることもあります。
毛穴や肌のハリ・小じわ
皮膚の再構築によって、毛穴の目立ちや肌のハリ、小じわの改善も期待できます。一方で、たるみが強い場合には、ニードルRFだけで十分な変化を得ることが難しい場合があります。「何にでも効く治療」ではなく、悩みに合った機器や治療法を選ぶことが大切です。
手術やケガによる傷あと
ニードルRFは、手術後やケガの後に残った凹み、硬さ、盛り上がりなどの治療に使用されることもあります。傷あとの状態に応じて針の深さやチップ、出力を調整し、真皮の再構築を促します。
ただし、肥厚性瘢痕とケロイドは同じものではありません。赤く盛り上がった傷あとに自己判断でニードル治療を行うと、炎症が悪化する可能性があります。特にケロイド体質が疑われる場合は、治療前に形成外科や皮膚科で診断を受ける必要があります。
ダーマペンやフラクショナルレーザーとの違い
ダーマペンなどの一般的なマイクロニードリングは、主に針による創傷治癒反応を利用します。ニードルRFは、それに加えて針先から真皮へ熱を与えられる点が違いです。
一方、フラクショナルレーザーは、レーザーによって皮膚に点状の治療領域をつくります。2023年に発表されたニキビ跡の比較試験では、ニードルRFとフラクショナルCO2レーザーの双方で肌の質感改善が確認されました。同試験では、レーザーのほうが施術後の赤みや皮膚反応が強く、ニードルRFのほうが施術中の痛みが強いという結果でした。
どちらが優れているかを一律に決めることはできません。肌質、傷あとのタイプ、痛みへの不安、確保できるダウンタイムなどを踏まえて選択します。
必要な回数とダウンタイム
ニードルRFは、1回で肌を劇的に変える治療ではありません。肌の状態にもよりますが、4〜8週間ほど間隔を空けて3〜5回程度行うことがあります。効果の現れ方や必要回数には個人差があり、施術後も数週間から数か月かけて皮膚の再構築が進みます。
施術後は、赤み、腫れ、ほてり、点状出血、かさぶたなどがみられることがあります。多くは数日程度で落ち着きますが、照射条件や部位によっては赤みや色素沈着が長引く場合もあります。
まれに、感染、熱傷、色素脱失、瘢痕の悪化などが生じる可能性もあります。施術後は肌を強くこすらず、保湿と紫外線対策を丁寧に行いましょう。
満足できる治療にするために
ニードルRFは、同じ機器を使っても、チップ、針の深さ、RFの出力、照射回数によって結果が変わる治療です。そのため、価格や機器名だけでなく、医師が肌や傷あとの状態を診察し、治療目的を明確にしているかを確認することが重要です。
また、妊娠中、施術部位に感染や強い皮膚炎がある方、ケロイド体質の方、金属アレルギーや体内埋め込み型医療機器がある方などは、治療を受けられない場合があります。既往歴や服用中の薬についても、事前に必ず申告してください。
ニードルRFは、肌の内側からコラーゲンの再構築を促し、凹凸や質感を段階的に整えていく治療です。
ぜひ一度、治療計画についてご相談ください。
この記事の監修医
Lab.clinic札幌大通 院長
東 空 (あずま そら)
ヒアルロン酸などを中心に、注入治療の症例数は2万件以上。ヒアルロン酸注入と糸リフトを得意とし、施術を受けたことが目立たない、自然な仕上がりを大切にしています。特に、ヒアルロン酸と糸リフトを組み合わせた複合治療に力を入れ、お顔全体のバランスに合わせた治療をご提案しています。
経歴
- 旭川医科大学 卒業
- 旭川医療センター 勤務
- ヘアケアクリニック六本木 勤務
- さっぽろ美容クリニック 勤務、さっぽろ美容クリニック 円山院 院長


